知識問題として確実に得点したい漢字。漢字単体の問題では最低でも8割、できれば9割以上は正解したいところです。

ただ漢字を問われるだけでも大変ですが、同音異義語が出てくるとより混乱してしまいます。

漢字知識をしっかり定着させるためには工夫があります。一方で、効果が薄いと思われる学習方法もあります。それぞれを確認していきましょう。

中学受験で問われる漢字

まず基本的なこととして、小学6年までに習う漢字は全て覚える必要があります。大手塾では小学5年のカリキュラムが終了するときに、小学6年までの漢字を習い終えていることになります。

そこから先は演習が主になっていくので、5年6年で習う漢字は特に早め早めの習得が望ましいことになります。

漢字のへん

漢字は意味があります。その意味を知らずに画像として覚えようとすると、特に同音異義語に対応できません。

分かりやすいところでは「さんずい」。水が流れる形からできた象形文字です。これが付けば「水」や「液体」を意味する漢字です。

例えば「汽」は「水」と「立ち上る湯気」からできた象形文字です。「気」だけなら「湯気」を意味しているのですね。どちらも読みは「き」ですが、「汽船」なら「蒸気で動く船で、水蒸気」を吐き出しながら進む」一方で、「気体」は「液体か固体が温度変化などで状態を変えたもの」になるのです。「水蒸気」なのか「気」なのかで「さんずい」がつくかどうか、変わってくるんですね。

ほかにも「にんべん」や「ごんべん」「しんにょう」「えんにょう」「こころ」「れんが」等々あります。全ての意味を覚えるのは非効率ですから、興味がある方がお時間の許す限りに留めていただきたいのですが、①覚えにくい漢字のとき ②似た漢字で違いが分からないとき この知識が役立つときがあります。

「健」「建」「腱」「検」「険」。よく出題される「けん」です。意味が明らかに違うので、形だけで覚えられない時には、それぞれの意味を確認してはいかがでしょうか。

どう学習すれば良いか

私を含む親世代の頃、「書いて覚える」が一般的で、もっとも確実であるように言われていました。

しかし今のお子様方はICT教育のもとに育ち、親世代とは異なる学習環境におかれました。そのなかで、手書きの機会が減るという傾向が生まれました。

機会が減ったなら増やせばよい、とはなりません。過ぎた「書き練習」はただの「作業」になってしまい、お子様は覚えるためでなく「指定された回数書くだけ」という作業に徹してしまいます。

また、記憶の定着には「ただ書くだけ」は効果がありません。肝要なのは、そのあと「思い出す」という作業です。

私はいつも生徒さんに「脳は忘れやすいので、今やったことも30分後にはかなり忘れます。反復することが大切です」とお伝えしております。脳はその機能を守るため、新たに知ったことで重要でないものはどんどんと捨て去ってしまうのです。ですから脳に「これは重要だから記憶に残してね!」と教える必要があります。それが「思い出す」作業なのです。

ですから漢字を覚える時、まずは正しい書き順で・丁寧に、3回程度書きます。必要であれば意味を確認して同音異義語も確認しましょう。

そして翌日、復習として1回書きます。書けなかった漢字はまた明日復習しますので、3回書いて練習しましょう。1週間繰り返し、7日目に覚えた漢字も含めて全部書いてみます。一度覚えたと思った漢字を忘れていることもあるでしょう。それでもよいのです。漢字に限らず暗記科目は「どれだけたくさん書いたか」「どれだけ時間をかけたか」ではなく「何回、何日繰り返すことができたか」です。

このために利用するべきはすきま時間です。漢字の練習1時間、というのは効率的ではありません。合間合間をうまく使って、暗記科目を制していきます。

勉強で一番大切なのは「時間の使い方」。ぜひ意識してみてください。