膨大な学習量で臨む中学受験。必要なものを取捨選択して、少しでも負担を減らし、目標を達成したい。
このようにお考えのご家庭は少なくないと思います。そのような状況において、文法を学習することはどれくらいの重要度があるのでしょうか。
受験問題としての文法
どれが主語でどれが述語で、これは単文か複文か。そうした文法の知識を単純に問う問題は、如実に少なくなっています。
そうなれば、文法を集中的に勉強する意味ないよね?となるのも当然の流れです。小学校で国語の文法を扱うことはわずかですし、大手塾の教材でも同様です。
では、文法知識はもう全く学習の必要がないものなのでしょうか?
長文読解のための文法
残念ながら、文法知識はまだまだ学習の必要があります。実は、国語で苦戦するお子様のほとんどは、文法が身についていません。そうすると『感覚で読む』という事態になるのです。
もう少し具体的に説明しましょう。
まず、主語述語の見分けが曖昧な場合です。長文読解では、話題のテーマを取り違えます。例えばこのような文章です。
梅雨は嫌いだと考える人もいるだろう。いつまでもじめじめと続く曇天に気が滅入るというのはもっともだが、あじさいが好きだとか、傘が好きだという人には嬉しい季節かもしれないのだから、人それぞれというものなのだ。窓に打ちつける雨の音をききながらそんなことを考えるほど、時間は十分あった。
さてこの文章でもっとも筆者が言いたいことはなんでしょうか?記述でも選択でもありそうな問題です。
筆者の考えがどこに書かれているかが分からないと、言いたいこともわかりません。では文章の主語が筆者であって、その述語や補語が分かれば筆者の考えが分かりそうです。
しかし、この文章には筆者を指す主語がありません。主語の省略が起きているのです。しかし全く主語が存在しないわけでもなく、これが読解に取り組む方を悩ませます。
主語→述語の組み合わせで修飾語になる、という知識が定着していなければ、「が」「は」が後ろに付くと主語になる、という偏った知識で考えることになるでしょう。そうするといくつも主語らしきものがあって、最終的には「なんとなくこれだと思った」という一番怖い曖昧な選択になってしまうわけです。
普段子供たちと接していると、この「なんとなく」は大人の考える「なんとなく」とは少し違いように思えます。彼らは彼らなりに一生懸命考えています。それまで習って覚えた知識、もしくは先日習ったばかりなんだけど思いだせないこと。そうして確証が持てない=自信はないけれど、なんとか導き出した答えが「なんとなく」の答えになるわけですね。
そしてもし「なんとなく」選んだ答えが正解だったりすると、理解出来てるね!で通り過ぎてしまう。ところが後日、同じような問題が不正解になってしまう。あれ?この間は分かっていたのに…。定着していない?
そんなことが続くと、親としてはどうしたらいいんだろう?と途方に暮れてしまいます。ましてやご本人は正解した時も間違えた時も同じように解いているのですから、混乱する以外の何物でもありません。
得点に直結する接続詞
主語述語の関係以外で、最も得点に直結する文法は接続詞です。まず、文中に空欄があって、その箇所に入る接続詞を選択する問題が思い浮かびます。そして、長文読解においてもっとも重視していただきたい点も接続詞です。なぜなら、接続詞こそが文と文とのつながりだけでなく、段落と段落のつながり、それも形式段落ではなく意味段落同士の関係を明らかにするものだからです。
接続詞が分かるということは読解問題で文章全体の意味が解ることに繋がり、逆もまた然りということになります。接続詞の理解が定着できているお子様は、問題文を読みながら接続詞を問う選択問題に解答することも可能ですし、接続詞から次の段落の文章が何を言いたいかを予測することも可能です。慣れてくれば無意識に行うこともできるようになり、この段階までいけば文章を読むスピードは格段に上がります。
文章量と時間との、どうにもならない関係に四苦八苦している中学受験においては、接続詞をおろそかに出来ないことを強調しておきたいと思います。
体験授業で接続詞を学ぶ
読解がつまづく原因は語彙力の不足など複数あります。文法に的を絞っていえば、いわゆる「文法問題」の出題が少ないため、出来ていなくてもいいかとスルーされてしまうこともありますが、主語と述語の関係や接続詞が危ういようであれば、そのままにするべきではありません。
漢字が出来て、熟語で点が取れて、それでも読解問題で全く取れないなら、文法の知識が定着していないために文章を読めていない可能性が高いからです。
当塾の体験授業では、この接続詞を中心に扱います。この授業を受ける前と後とでは、文章の見方そのものが変わります。重要なところが捉えられるようになり、そこから記述の対策としての要約の練習も行うことができます。
記述問題を白紙で出してしまうお子さま、ぜひ体験授業にお越しください。