中学受験を目指す新小6生のみならず、どの学年にも関係なく、「長文読解」が苦手と訴えるお子様は多いものです。

大人の方でさえ、自信をもって「私は読解力があります」と言える方は多くないかもしれません。

どうして苦手なのか?どうすればできるようになるのか?

今一度考察してみたいと思います。

語彙力がない、だから文章の意味がわからない。知らない語句がでるとそこで読むことが止まってしまう…。

このようなお問い合わせをいただくことは本当に多いのです。実際のところ、中学受験の教材を見渡すと、大人でもわからないような漢字や熟語が含まれる文章が出題されているのが現状です。

では、文章に含まれる全ての語句が理解できなければダメなのでしょうか?それが理解できなければ、目指す学校には合格できないのでしょうか?

答えはNoです。長文読解問題で出題者が測りたいのは、語彙力だけではありません。(最低限の語彙力は必要ですが…)測りたいのは、文章の要旨や筆者の言いたいことを掴む力、物語文なら登場人物の心情の変化を読み取る力です。

例えば組分けテストのあと、「この漢字の意味が分からなくて困った」という生徒さんがいます。問題を一緒に見ると、いわゆる専門語句。この分野の方でないと大人でも分からないよね!という言葉であることが多いのです。

本来ならば注釈をつけていただきたいと思うところですが、それさえ付いていない。それならば、この語句は解答するにあたって重要ではないのです!なかには抜き出し問題の解答となることもあるので、「本当に重要ではないの?」と思われるでしょう。ですが、もし抜き出し問題の解答が難解な語句だとしたら、それは語句の意味ではなく「文章の構造を読み取れているか」を測るためなのです。その語句が文章の中で主語なのか?修飾語なのか?といったことを見ているだけなのです。

ですから語彙力は確かに重要ではありますが、あまりに難解な語句にまで注力することには意味がありません。

このお声も非常に多くいただきます。そして当塾にいらしたお子様と体験授業を進めると、一つ一つの言葉や文章の意味は分かっていることがあります。それではなぜ、全体の意味が分からないという事態に陥ってしまうのでしょう。

これは、文章の構造が把握できていないことによります。以前にもこのブログでご紹介しましたが、読解とはただ読むだけではなく、“読んで分解する”という力が必要です。この点が読書とは大きく違うため、読書をすることが国語力を伸ばすこととイコールではないことを保護者様にもお伝えしております。

文章の構造とは、自分が今読んでいる一つの文章が、全体ではどういった役割を担う文章か、ということです。たとえば説明文であれば筆者の意見や言いたいことなのか、それともそれらを裏付けるための実例や事実の展開であるのか。

物語文であれば、とても厄介なことに主語が省略されて展開される会話文の、どのセリフが誰のものが判断できるか(これが出来ていない子が圧倒的に多いのです!)。その判断をするために場面が変わったことや回想に入ったことが把握できるか。

このような力が、中学受験で求められている力です。ですからこの力がないために文章の意味がわからない、となると対策が必要です。

さてこの対策ですが、「これさえ出来れば問題ない!」なんて単純な解答はありません。もしあったなら、国語が酷語と呼ばれるようなことにはなっていないでしょう。

ただ、とんでもなく多くのことをやらなければならない、ということでもありません。

大切なのは、ご本人に不足している力をアセスメントして、その部分を的確に補強していくことです。読解は読む力と解く力、と言われますが、読む力にも ①問題文を読む力 ②設問を読む力 の2種類があります。もし②の力が不足していたら、他教科でも文章題に苦戦している可能性が高いです。

解く力も同様で、説明文と物語文とでは異なる力が求められる部分もあります。また、解く段階で読む力を再度必要とする部分もあります。

こうした細かい部分の強化は、集団塾で補えるという方も難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。当塾には後者の方々がいらしてくださり、その方それぞれのポイントに応じて強化を行っています。嬉しいことに、ご自身の読解力が向上したことを実感してくださる方も増えました。

いったいどの点を強化しなければならないか、まずはその点を明らかにしてみませんか?